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つっこみ自由などうしようもない女のブログ。 現在のホットな話題は【モンハンF】デス。 あとはジニたんとジニたんとジニたん。 レミオロメンも大好きで追っかけですvV お気にはOKですが、なんかのリンクツールはアウトです。そこらへん。よろしく。
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プロフィール
HN:
水草蓮
性別:
女性
職業:
副団長
趣味:
もふ
自己紹介:
もふに夢中なダメ女。
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「台所何処?」
初夜を迎えた花嫁の朝一番の言葉だった。

+++花嫁は田舎娘

「…挨拶も無しでいきなりか。」
眠いと訴える目をぱちぱと瞬かせながらクラトスが言う。
「あと、その服はなんだ?」
「普段着。」
ジーニアスが当たり前のごとく言った。
黒のタートルネックのシャツと蒼のワンピース。
靴は底が薄く、ぺったんこだった。
どっからどう見ても田舎娘である。
「んでさ。朝ご飯作りたいの。
台所何処?
あと、お掃除道具と洗濯場所も。」
ばしばしと容赦なくクラトスの布団を叩く。
しばらく絶句していると
「邪魔っ!」
そう言ってクラトスの布団をひっぺがし、シーツと分けて籠の中に放り込んだ。
「答える気がないなら自分で探すもん!」
「それと私の布団を剥ぐ理由にはならない!」
クラトスが怒鳴る。
「煩い!さっさと起きて台所に案内しなさい。
さもないと…」
ジーニアスがどっからか持ち出した箒を構えて袖を捲る。
「貴方ごと掃除しますからねっ!」



「ここが台所だ。」
朝から嫁に負けたクラトス。
箒で叩かれ痛い頭を擦りながら台所へと花嫁を案内した。
台所ではすでに働く人で賑わっていた。
「ありがと。
やればちゃんと出来るじゃない。」
クラトスの肩をぽんと叩いて台所へと足を踏み込んだ。
屈辱的だ。

「すみません。」
くいっとエプロンを引っ張られる。
「今、忙しい。後にしろ。」
そう返すと、
「調理道具と食材借りてもらって良い?」
子供の声。
何馬鹿な事を言っている?
そう思って振り向くと、
「良い?」
「お…奥様っ?!」
台所がしん…と静まり返る。
「ねーパン一切れと卵一個。
駄目?」
くりっとした瞳をじっと向けてくる。
「使ったのも洗うからさ。
駄目?」
「い…いえ奥様!
朝食は私どもが作ります。」
慌て調理長が駆け寄る。
「いーの。
パンとジャムと目玉焼きがあれば。」
そう言って卵を一つとパンを一切れ手に取り、
「これ、借ります。」
そう言ってフライパンを取り、片手で起用に慣れた手付きで卵を割った。

「まったくお前は…。」
ナイフで卵を切り、口に運ぶ。
「うっさいな。
僕は僕のやり方が良いの。」
パンに持参した苺ジャムを塗り、はむっとかぶりつく。
甘い苺の香りが口一杯に広がり、パンの小麦粉の香りがゆっくりと苺を追いかけて抜けてゆく。
それを飲み下して、
「あと…。」
ジーニアスが口を尖らせる。
「そんな高い物怖くて食べられないもん!」

ジーニアスはとてつもなくマイペースだった。
メイド達に紛れ込み、きっちりメイド服を着込み楽しく掃除や洗濯をしたのはきてから1月に31日。
用は毎日。
木の上で昼寝してメイドやクラトスがわたわたしながら庭にクッションをしきつめたのは10回以上に及んだ。
クッションは全く必要なく、するすると普通に降りてきて、
クッションが汚れるじゃない!と怒っていた。
そのたびにクラトスが怒ったが、全てクラトスの敗北で終了した。
全部、
「その玉切り落としてやる…。」で。
もはや脅迫である。

2月たち、最初はもの珍しいそうにウロウロしていたジーニアスだが、自分の家が恋しくなってきたのか段々元気がなくなっていた。
自分の身の回りの事をこなすが、何処か不安そうで、何度も何度もやり直したり、
いらいらして、理由を聞いてきたクラトスにやつあたりして泣きわめいた。
それを慰めながらため息を一つつき、クラトスは手紙を書いた。
ジーニアスは限界だ。
知らない場所に一人。
最初は楽しいかもしれないが、元々のびのびと育てられたジーニアスには狭く、寂しいものになった。
これ以上この屋敷に閉じ込めて置くのは可哀想。
自分の手元にいて欲しいが、それは彼女に『死ね』と言うのと同じ。
かと言って自分はまだ動けない。
だから。

だから。
彼女に誰か友達を作らせようと考えた。
歳の近い少女。
ガランガランと鐘が来客を告げる。
「ジーニアス。」
「あ…何?」
また泣いていたのであろう。
ハンカチで涙を拭い、笑顔を向ける。
「また…泣いていたのか?」
「ち…違うもん!
埃が目に入ったの!」
ジーニアスがわたわたと言う。
泣いている事を隠そうとする。
心配させたくないのか。
それとも自分は信用出来ない人種だからか。
聞きたい衝動に刈られながらも用件を伝える。
「お前に紹介したい人がいるんだ。」
そう言ってドアを開ける。
「はじめまして。
リカルド・リーと言います。」
紫の肩まである髪。
両脇をさくらんぼの様なボンボンで止めてある。
髪より少し薄い紫水晶は暖かく、ジーニアスよりも少し年上。
若草色のドレスは少し丈が短く、茶の長いブーツが見えた。
身長は高めですっきりとした美人である。
「お前に紹介したくてな。
なんだその…話相手…とか欲しいだろ?
彼女位しかお前と歳の近い娘知らなくてな。
まぁ…その…なんだ…」
クラトスが困ったように頬をかく。
「あ…あとはすまないがリカルド嬢に任せた。」
そう言ってクラトスは逃げた。
「あ…。」
ジーニアスが逃げようとしたクラトスの服の裾を掴み損ねた腕をどうしようかと迷って下に降ろしてスカートを掴んだ。
「あー。男の前ってめんどくさいよな。」
リカルドがんーと伸びをして、
「椅子借りてよい?
足いったくってさ。」
あははと笑う。
「あ。リカルドで良いよ。」
「え…あ…うん。
椅子良いよ。」
「ありがと。
お出かけだからさ。
一応ちゃんとした恰好で出ないと親とか煩くてね。」
だーから嫁の貰い手が居ないのよーってと言いながら鞄を降ろし、中から膝丈位のズボンと底がぺったんこの靴を取り出す。
「ごめんね。
着替えたいの。場所借りていい?」
「うん。
こっち使って。」
クローゼットに案内し、通す。
「わぁ…凄いドレスの数だね。」
「うん。クラトスさんが一日に2枚のペースでくれるの。
貰っても着ないのに。」
それでも毎日持ってくる。
いつか、着てくれる事を楽しみにしながら。
「いらないって言っても。
毎日来るの。」
「ふーん。なるほど…。」
リカルドが呟く。
ジーニアスが首を傾げる。
「なんでもない。
借りるね。」
ジーニアスは頷いてクローゼットの戸を閉めた。


++++
続くよ。
一人楽しいです
自己満足
タイトル決めました。
花嫁は田舎娘です。
まんま。
リカルド嬢を出しました!
出そうと考えていたので満足
次はリカルド嬢とジーニアスが暴れて、もう一人出したら都会編終了。
田舎編に入りたいです。
田舎編の次は考えていないけど、またジーニアスがとんでもない事やらかしそうです。
学校行かせてあげたいなぁ…。
勉強はしたけど、学校は知らない。
みたいな。
とりあえず、田舎編早く書きたいけど、都会編仕上げな。
田舎編入るとカップル増えるしな(笑)
今回はギャグ少ないですな。
まぁ、これからの布石…と言う事で。
明日からまた仕事です。
んがまぁ、18日は皆と会えるので楽しみです
むふ

アッコ殺人事件面白かったですな。
犯人にはびっくりしたけど(笑)




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ま♪
まあ犯人は…だしなぁ

小説頑張
2007/02/13(Tue) 編集
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