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プロフィール
HN:
水草蓮
性別:
女性
職業:
副団長
趣味:
もふ
自己紹介:
もふに夢中なダメ女。
→リヒジニ
》》》》嘘の日
「リヒター大変大変。」
ジーニアスがぱたぱたとリヒターに駆け寄る。
「どうした?
また何かバカしたのか?」
眉間にシワ寄せてジーニアスを見る。
「んもーバカなんかしません。
それより大変なの。」
ジーニアスがリヒターの衿元を掴み、ぐいっと引き寄せる。
顔が近い。
「妊娠してた。
しかも3ヶ月。」
「は?」
言われた言葉に頭が真っ白になる。
「だから、子供出来た。」
「は?」
「んもー飲み込み遅いなぁ!」
手を放してジーニアスが呆れたように言う。
「こ・ど・もが出来たの!
どうする?」
そう言われても自分と彼女の間にそういう行為はない。
やり方がわからないという事はない。
決してもう枯れたわけでもない。
ただ、どうしたら良いのか分からないだけだ。
いきなり押し倒したらぶっ飛ばされるだろうし。
付き合っているという認識くらい自分にだってある。
とりあえずそれをふまえて、彼女はつい最近、他人とそのような行為を行った。
そう、結論を導き出す。
そう、自分以外の男と。だ。
「そう…か。」
短くそう返す。
冷たくしても適当な扱いをしても彼女はずっと側に居てくれると思っていた。
不器用な自分。
どうしたらいいのか分からない。
「リヒター?」
彼の泣きそうな顔なんか初めて見た。
そうジーニアスは思った。
いつも偉そうにしていて自分を適当に扱う。
彼は自分の扱い方が分からなくてそのように振る舞うのだ。
そう、思っている。
それでも自分は構わないし、側に居るだけで嬉しい。
だけど今、目の前にいるリヒターはなんとも言えなかった。
捨てられた子猫のように頼りない感じがする。
「リヒター。ごめんね。
今の嘘。」
手を伸ばしてゆっくりと頬に触れる。
「嘘…?」
リヒターがジーニアスを見る。
「うん。今日はエイプリルフールでさ。
リヒターを騙して反応を見ようと思ったんだ。
ごめん。悲しませようとした訳じゃないから。」
優しく頬を撫でる。
「そう…か。」
リヒターが安堵したように吐き出す。
「うん。だって僕はリヒターが大好きなんだもん。
何年でも待つから。」
そうにっこりと笑って言う。
その言葉と笑顔に安堵する自分。
良かった。
彼女まで離れたら自分には何も残らない。
それだけ依存していたのだ。
「さて。ありえない嘘もつきましたし、ご飯にしよっか。」
にこにこと笑みを浮かべながら言う。
「あぁ。腹減った。」
「じゃ、用意するから手洗って座ってて。」
ジーニアスが言う。
「…いや、手伝う。」
リヒターの申し出に少々驚きつつ、嬉しくて仕方がない。
「じゃーだいふき頼むね。
スープ温めるから。」
「わかった。」
彼女がついた嘘。
いつか現実にしてやろう。
そうひっそり誓った。
→余談
「あ。それ、カエルの肉のスープなんだ。」
「懐かしいな。ガキの頃はよく食べた。」
「?!」
「嘘だ。」
》》》
リヒジニ4月1日。
甘いエイプリルフール。
1週間遅れ←
》》》》嘘の日
「リヒター大変大変。」
ジーニアスがぱたぱたとリヒターに駆け寄る。
「どうした?
また何かバカしたのか?」
眉間にシワ寄せてジーニアスを見る。
「んもーバカなんかしません。
それより大変なの。」
ジーニアスがリヒターの衿元を掴み、ぐいっと引き寄せる。
顔が近い。
「妊娠してた。
しかも3ヶ月。」
「は?」
言われた言葉に頭が真っ白になる。
「だから、子供出来た。」
「は?」
「んもー飲み込み遅いなぁ!」
手を放してジーニアスが呆れたように言う。
「こ・ど・もが出来たの!
どうする?」
そう言われても自分と彼女の間にそういう行為はない。
やり方がわからないという事はない。
決してもう枯れたわけでもない。
ただ、どうしたら良いのか分からないだけだ。
いきなり押し倒したらぶっ飛ばされるだろうし。
付き合っているという認識くらい自分にだってある。
とりあえずそれをふまえて、彼女はつい最近、他人とそのような行為を行った。
そう、結論を導き出す。
そう、自分以外の男と。だ。
「そう…か。」
短くそう返す。
冷たくしても適当な扱いをしても彼女はずっと側に居てくれると思っていた。
不器用な自分。
どうしたらいいのか分からない。
「リヒター?」
彼の泣きそうな顔なんか初めて見た。
そうジーニアスは思った。
いつも偉そうにしていて自分を適当に扱う。
彼は自分の扱い方が分からなくてそのように振る舞うのだ。
そう、思っている。
それでも自分は構わないし、側に居るだけで嬉しい。
だけど今、目の前にいるリヒターはなんとも言えなかった。
捨てられた子猫のように頼りない感じがする。
「リヒター。ごめんね。
今の嘘。」
手を伸ばしてゆっくりと頬に触れる。
「嘘…?」
リヒターがジーニアスを見る。
「うん。今日はエイプリルフールでさ。
リヒターを騙して反応を見ようと思ったんだ。
ごめん。悲しませようとした訳じゃないから。」
優しく頬を撫でる。
「そう…か。」
リヒターが安堵したように吐き出す。
「うん。だって僕はリヒターが大好きなんだもん。
何年でも待つから。」
そうにっこりと笑って言う。
その言葉と笑顔に安堵する自分。
良かった。
彼女まで離れたら自分には何も残らない。
それだけ依存していたのだ。
「さて。ありえない嘘もつきましたし、ご飯にしよっか。」
にこにこと笑みを浮かべながら言う。
「あぁ。腹減った。」
「じゃ、用意するから手洗って座ってて。」
ジーニアスが言う。
「…いや、手伝う。」
リヒターの申し出に少々驚きつつ、嬉しくて仕方がない。
「じゃーだいふき頼むね。
スープ温めるから。」
「わかった。」
彼女がついた嘘。
いつか現実にしてやろう。
そうひっそり誓った。
→余談
「あ。それ、カエルの肉のスープなんだ。」
「懐かしいな。ガキの頃はよく食べた。」
「?!」
「嘘だ。」
》》》
リヒジニ4月1日。
甘いエイプリルフール。
1週間遅れ←
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